ポモドーロテクニックとは?|勉強がはかどる時間管理法と実践ステップ
公開日:2025年10月24日
更新日:2025年10月24日

ポモドーロテクニックは、集中力を高めて効率的に勉強を進める時間管理法です。
このコラムでは、ポモドーロテクニックの基本的なやり方、集中が続く仕組み、メリット・デメリット、実践のコツ、受験勉強への活かし方まで詳しく解説します。
ポモドーロテクニックとは何か?基本の考え方と効果
勉強や仕事を効率的に進めるためには、集中力を保つ工夫が欠かせません。その方法のひとつが「ポモドーロテクニック」です。
ここでは、ポモドーロテクニックの基本的な仕組みと、なぜ集中力が高まるのか、さらに名前の由来について詳しく解説します。
1. ポモドーロテクニックとは?25分集中+5分休憩の時間管理法
ポモドーロテクニックは、25分間の集中と5分間の休憩を1セットとして繰り返す時間管理法です。
タイマーを使い、25分間は勉強や作業に全集中し、その後5分間は完全に手を止めて休憩します。これを4セット続けたら、15〜30分ほどの長めの休憩を取ります。
このサイクルを繰り返すことで、脳が疲れる前にリフレッシュでき、長時間でもパフォーマンスを保ちやすくなります。短時間で区切るシンプルな仕組みなので、小中高生でも無理なく実践できるのが特徴です。
2. ポモドーロテクニックが集中力を高める理由
私たちの脳は、長時間集中し続けると注意力が低下してしまいます。
25分という短い時間は、脳が「ゴールが近い」と認識しやすく、自然と集中しやすくなります。これを「締め切り効果」と呼びます。
さらに、5分の休憩をこまめに入れることで、脳の疲労を回復しながら作業を進められます。
結果的に、集中力が回復→再び集中→また休憩という理想的なサイクルが生まれ、効率的に勉強を続けられるのです。
3. ポモドーロテクニックの名前の由来と歴史背景
「ポモドーロ」はイタリア語でトマトを意味します。
このテクニックは1980年代後半、イタリアのフランチェスコ・シリロ氏が考案しました。彼が学生時代に使っていたキッチンタイマーがトマト型だったことから、この名前がつきました。
当初は大学生の勉強法として広まりましたが、現在では世界中の学生やビジネスパーソンが活用する時間管理法として知られています。日本でも受験勉強や定期テスト対策に取り入れる人が増えています。

ポモドーロテクニックのやり方|基本ステップを徹底解説
ポモドーロテクニックは、シンプルなルールで誰でも始められる時間管理法です。しかし、正しいやり方を知らないと途中で挫折したり、効果を感じにくくなります。
ここでは、準備から実践までの流れをわかりやすく解説します。
1. 準備するもの|タイマーとタスク管理がポイント
まずは、ポモドーロテクニックを始めるために必要な道具をそろえましょう。
必要なのはタイマーだけです。スマホのタイマー機能でも構いませんが、通知やSNSが気になる場合は専用タイマーやアプリを使うと集中力を保ちやすくなります。
さらに、ポモドーロを効率よく進めるにはタスク管理が重要です。
・今日やるべき勉強科目や作業を紙やアプリに書き出す
・優先順位を決めて上から順番に取り組む
これを事前に準備しておくことで、25分間を迷わず集中して使えるようになります。
2. 基本の流れ|25分集中+5分休憩を4セット繰り返す
ポモドーロテクニックの基本はとてもシンプルです。
25分集中+5分休憩を1セットとして、これを4回繰り返します。その後、15〜30分の長めの休憩を取りましょう。
①25分間は手を止めず、1つのタスクに全集中
②タイマーが鳴ったら、必ず5分間休憩する
③4セット終えたら長めに休憩してリフレッシュ
この「集中と休憩のリズム」によって、脳が疲れる前に回復できるため、長時間の勉強でもパフォーマンスを維持しやすくなります。
3. 1日の計画の立て方|目標設定と優先順位の決め方
ポモドーロテクニックを活用するには、1日の計画立てが欠かせません。
最初に、その日にやる勉強や作業をすべてリストアップし、ポモドーロ単位(25分ごと)で見積もると計画が立てやすくなります。
例えば、
・英単語の暗記(2ポモドーロ=50分)
・数学問題集(3ポモドーロ=75分)
のような感じです。
また、タスクは優先度が高いものから順番に配置しましょう。
特に受験勉強では、試験日が近い科目や苦手分野を先に取り入れることが効率的です。予定を立てることで、無駄な時間が減り、やる気も維持しやすくなります。
4. スマホアプリを活用した便利な実践方法
ポモドーロテクニックは、専用アプリを使うとさらに便利になります。
アプリにはタイマー機能だけでなく、作業記録や進捗管理ができるものもあり、勉強量を「見える化」できます。
おすすめの活用法は次の通りです。
・スマホを机から離してタイマーだけ作動させる
・集中時間中は通知を遮断する「おやすみモード」を活用
・終了後に作業履歴を振り返り、次回の計画に活かす
アプリを取り入れることで、モチベーション管理がしやすくなり、習慣化にもつながります。
特に受験生は、勉強時間をアプリで記録すると達成感を得やすく、継続の大きな力になります。

ポモドーロテクニックのメリット
ポモドーロテクニックには、勉強や仕事の効率を大きく高めるさまざまな効果があります。
ここでは、代表的な5つのメリットを詳しく解説します。
1. 集中力を保ちやすい
ポモドーロテクニックの25分という短い時間設定は、集中力を切らさずに維持するのに最適です。
「あと少しで終わる」という意識が生まれるため、ダラダラ作業になりにくく、1回1回の勉強時間を密度の高いものにできます。
特に、集中力が続きにくい小中高生には効果的です。
2. やる気の維持につながる
ポモドーロテクニックは、1セット=25分という小さな単位で勉強を進めるため、達成感をこまめに味わえるのが特徴です。
「1ポモドーロ終わった!」という感覚がやる気を引き出し、次のセットへのモチベーションにつながります。
ゲーム感覚で取り組めるので、勉強が苦手な子どもにも取り入れやすい方法です。
3. 時間管理がしやすい
勉強時間を「ポモドーロ何回分」で考えることで、1日のスケジュール管理が簡単になります。
例えば「今日は英語を2ポモドーロ、数学を3ポモドーロ」と設定すれば、目標が明確になり、時間を無駄なく使えます。
受験勉強など、複数科目を並行して進める時にも役立ちます。
4. 疲れを溜めにくい
こまめに休憩を入れることで、脳や体の疲労をリセットしながら勉強を続けられます。
長時間座りっぱなしで勉強していると、集中力が切れやすく、肩こりや目の疲れも出やすくなります。5分間の短い休憩を挟むことで、リフレッシュしながら効率的に学習できます。
5. スマホやSNSの誘惑を断ち切れる
「25分間はスマホを見ない」というルールを自分に課すことで、スマホやSNSの誘惑をコントロールできます。
休憩時間にだけスマホをチェックするようにすれば、メリハリがついて集中時間が守られます。特に、スマホに気を取られやすい中高生には大きなメリットです。

ポモドーロテクニックのデメリット
ポモドーロテクニックは便利な時間管理法ですが、使い方を間違えると逆効果になることもあります。
ここでは、実践する際に注意したい5つのデメリットを解説します。
1. 深い集中を中断してしまうことがある
25分ごとにタイマーが鳴るため、集中が高まってきたタイミングで作業が途切れることもあります。
特に作文や難しい問題を解いているときは、思考の流れが分断されてしまう可能性があるため注意が必要です。こうした場合は、無理に25分で切らず、30分や40分に調整することも検討しましょう。
2. 事前準備が不十分だと焦りにつながる
ポモドーロは「始めたら25分間は手を止めない」ことが基本です。そのため、やるべき作業を明確に決めておかないと迷いが生じて焦りやすいのが難点です。
開始前にタスクをリスト化し、順番を決めておくとスムーズに進められます。
3. チーム作業には向きにくい
グループワークや家庭学習以外の場では、他人との作業ペースが合わないことがあります。
チーム全員が同じタイミングで25分集中、5分休憩を徹底するのは難しいため、個人作業や自宅学習に向いているといえます。
4. 休憩時間のスマホ使用が逆効果になる
5分の休憩中にスマホを手に取ると、そのままSNSや動画に夢中になり、休憩が長引いてしまうことがあります。
この様な場合、結果的にリズムが崩れ、ポモドーロ本来の効果が薄れてしまいます。
休憩中はスマホを見ずに、ストレッチや水分補給など軽いリフレッシュを心がけましょう。
5. 25分が合わない場合は調整が必要
25分という時間は目安であり、人によっては短すぎたり長すぎたりすることがあります。
特に小学生低学年などは15分程度の方が集中しやすいこともあります。
自分の集中力に合わせて20分や30分に調整し、無理なく続けられる時間設定を見つけることが成功のカギです。

勉強への活かし方|受験勉強での実践例
ポモドーロテクニックは、勉強時間を効率的に管理できるため、受験勉強との相性が抜群です。暗記学習や過去問演習など、さまざまなシーンに応用できます。
ここでは、受験生がすぐに実践できる活用法を具体的にご紹介します。
1. 暗記科目の学習にポモドーロを取り入れる方法
英単語や漢字、社会の年号など、暗記が中心の科目は集中力が切れやすく、ダラダラと時間を浪費しがちです。
25分という短い集中時間を区切ることで、「ここまで覚える!」という小さな目標を立てやすくなります。
例えば、
・1ポモドーロで英単語30個を覚える
・次の1ポモドーロで、覚えた30単語をテスト形式で復習する
のような感じです。
このように、「覚える時間」と「確認する時間」を分けて行うことで、記憶が定着しやすくなります。暗記学習は集中力が勝負なので、短いサイクルでリズムを作ることがポイントです。
2. 過去問演習や模試対策に応用するコツ
過去問や模試対策では、集中して問題を解き続けることが大切です。しかし、最初から長時間ぶっ通しで取り組むと疲労で精度が落ちることもあります。
ポモドーロテクニックを応用する場合は、次のような方法がおすすめです。
・1ポモドーロで1教科の問題を解く → 5分休憩 →次の1ポモドーロで、解説・解答を確認する
・4ポモドーロで1科目を終えたら、15分以上の休憩を挟んで気持ちを切り替える
こうすることで、試験本番に近い緊張感を保ちながら、集中力を維持した演習ができます。
特にテスト前は、このサイクルで時間配分の感覚を磨く練習をしておくと効果的です。
3. 小中高生別の実践事例と時間配分例
ポモドーロテクニックの効果を最大化するには、年齢や集中力の持続時間に合わせて時間設定を調整することが重要です。
ここでは、小学生・中学生・高校生それぞれの実践例をご紹介します。
小学生
小学生はまだ集中力が長時間続きにくいため、25分ではなく15〜20分程度から始めるのがおすすめです。
例えば、
・15分勉強 → 5分休憩 → 4回繰り返す
・国語ドリル15分→ 休憩5分 → 算数ドリル15分 → 休憩5分 → 復習15分
といった感じです。
短めのサイクルで「できた!」という達成感を積み重ね、勉強習慣を身につけましょう。
中学生
部活や学校の授業で疲れやすい中学生は、25分×5分休憩の基本サイクルがちょうど良いです。
例えば、
・英語長文読解25分 → 休憩5分 → 英単語暗記25分 → 休憩5分
・4セット終えたら15分程度の長め休憩を取り、次の教科へ切り替える
といった感じです。
複数科目を効率よく回すことで、定期テスト対策や高校受験勉強がスムーズに進みます。
高校生
高校生は試験範囲も広く、集中して長時間学習する必要があります。
基本は25分サイクルが適切ですが、自分の集中力に応じて30分程度まで延長してもOKです。
例えば、
・数学の記述問題30分 → 休憩5分 → 解説確認25分 → 休憩5分
・英語長文25分 → 英単語復習25分 → 休憩 → 過去問演習25分
といった感じです。
大学受験生は、模試や本番試験を意識して、1教科につき4ポモドーロ前後を目安に計画を立てると効果的です。

集中力を最大化するコツとよくある失敗例
ポモドーロテクニックを効果的に続けるためには、集中力を高める工夫と失敗しやすいポイントへの対策が欠かせません。
ここでは、実践中に多くの人がつまずく原因と、その解決策を詳しく解説します。
1. 集中できない時に試したい環境づくりの工夫
集中力が続かない時には、勉強環境を見直すことが第一歩です。
机の上に教科書やノート以外のものが散らかっていると、視線が分散し、集中力が奪われる原因になります。
机には必要な教材だけを置き、スマホは手の届かない場所に置くか、別の部屋に移すと良いでしょう。
また、静かな場所が理想ですが、どうしても雑音が気になる場合は耳栓やホワイトノイズを活用するのも効果的です。
「勉強する時はいつもこの環境で」という自分なりのパターンを作ることで、脳が自然と集中モードに入りやすくなります。
2. 「休憩時間」の過ごし方で成果が変わる理由
5分間の休憩は、ただ座ったままスマホをいじる時間ではありません。脳をリフレッシュさせることが目的なので、軽いストレッチや深呼吸をして体をほぐしましょう。
短時間でも体を動かすことで血流が良くなり、次の25分間も集中しやすくなります。
逆に、休憩中にSNSや動画を見てしまうと、休憩が長引いてしまうリスクが高まります。
あくまで「5分間だけ」と決めて、スマホには触れない習慣をつけることが大切です。
3. 習慣化するための工夫
ポモドーロテクニックは、継続してこそ本当の効果が発揮されます。
習慣化するためには、まず「毎日同じ時間帯」に取り組むことがおすすめです。例えば「夕食後の19時から2時間はポモドーロ」と決めておくと、勉強を始めるハードルが下がります。
また、勉強記録をアプリやノートに残し、積み重ねを可視化するのもモチベーション維持につながります。
日々の努力が目に見えることで、「今日も続けよう」という前向きな気持ちになりやすくなります。
モチベーション維持についてもっと知りたい方はこちら
⇒「勉強のモチベーションを上げる方法|短期戦向き7選と長期戦向き6選」
4. 挫折しそうな時のリカバリー方法
「今日は勉強する気分になれない…」「計画通りに進まない…」__そんな日があっても大丈夫です。
挫折を防ぐためには、完璧を求めすぎないことが大切です。
「やる気が出ない日は、ポモドーロ1セットだけでもOK」とハードルを下げましょう。
また、上手くできなかったと感じた時は、「なぜ続かなかったのか」を振り返り、翌日から改善すれば良いです。
例えば、休憩が長くなりがちならタイマーを別の場所に置く、集中できなかったら学習場所を変えるなど、原因に合わせて工夫することがリカバリーへの近道です。
続けることが何よりも重要なので、無理なく自分に合った方法を見つけていきましょう。

まとめ
ポモドーロテクニックは、短い集中と休憩を繰り返すことで、勉強効率を大きく高められるシンプルな方法です。
自分に合った時間設定や環境を整えれば、無理なく続けられます。日々の学習に取り入れて、集中力と成果を少しずつ積み重ねていきましょう。
継続することで、受験勉強や日常の学習がより充実した時間へと変わっていくでしょう。
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もっと知りたい方はこちら
⇒【小学生コース】について
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