ヤスコのコラム:発達障害や学習障害のボトルネックを克服する「通級指導」、高校にも拡大中

公開日:2024年3月8日

小学6年生なのに文字があべこべにしか書けず、テストもほとんど受けられなかったお子さんが、ある指導を機に「ほぼ満点」が取れるようになった――。そんな目を見張るような出来事が今、各地で起きています。

その指導とは、小中学校を中心に取り組まれている「通級指導」(略して「通級」)です。
自閉症やアスペルガー症候群、ADHDなどの発達障害や学習障害のお子さんが、通常の学級に在籍したまま伸び伸び学習ができるようになるためのカリキュラムで、現在では高校でも取り組みが広がってきています。(知的障害のあるお子さんは、特別支援学校や特別支援学級での対応となります)

具体的にどんな指導なのでしょう?
地域によって多少の違いはありますが、東京都の場合は週に何度か別の教室に行き、学習や生活の困りごとを克服する方法を学びます。

たとえば、授業中にできないことがあると叫び出してしまう子は、勝ち負けのあるゲームをすることで怒りをコントロールする術を身につけます。
また冒頭で紹介したお子さんは、字を書くときに目と手の連動がうまくいかない「発達性協調運動障害」という症状を抱えていました。そのお子さんには、授業の板書やテストの際にはiPadなどのICT機器を使うという指導がなされたのですが――、結果、今までの困難がウソのように筆記がスムーズに!

テレビでそのお子さんのインタビューを見たのですが、とても理路整然としっかりしていました。物事を理解して考えを表現することはまったく問題なかったのに、身体の特定の部位の連動がうまくできなかっただけで「成績が悪い」という結果になってしまっていたのですね。
その課題――つまりボトルネックを解消することで将来の可能性が広がり、お子さん本人も自信を取り戻せるようです。

都内の公立小・中学校では、「特別支援教室」として全校に導入されています。内容としては、通級と同等のものと考えてよさそうです。神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県の他、全国のさまざまな自治体で行われています。

この記事を企画・執筆・監修した人

ミセスヤスコ

わたしは「ヤスコ」。わかりやすい、親しみやすいの「ヤスコ」って覚えてくださいね。スーパーの特売はとりあえずチェックする派。
わたしにも、みなさんと同じく子どもがいます。長男はゲームが大好きな中学生、下には、オシャレに目覚めたばかりの小学生高学年の娘ちゃん。
もちろん勉強なんて二の次。ということは、そう! みなさんと同じ「子どもの勉強が心配」な親の一人なんです。

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