中学受験の塾選びについて徹底解説!お子さんにピッタリの塾とは!?

公開日:2024年3月11日

中学受験用に塾を検討しているが、数が多く子どもにどの塾が合うのかが分からない。。そんな方に必見です!
塾選びの際のポイントや、どの塾がお子さんに合うかをタイプ別に徹底解説!中学受験の塾選びの参考に是非!

中学受験に塾は必要??

結論から言うと、中学受験をするのであれば塾は必須です!理由としては以下の点があげられます。

  1. 小学校では学べない内容が入試で多く出題される
  2. 試験範囲が膨大なので、塾のカリキュラム抜きではスケジュール管理が困難
  3. 塾は学校ごとの受験情報が豊富なので、受験をする際にかなり有利
  4. 独学ではモチベーションを維持することが難しい

上記のような理由から、中学受験を本気で考えるのであれば塾は必須となりますが、「お子さんに合った塾」を選ばなければ、成果が出るどころか逆効果になってしまうこともあります。
塾選びによって、今後の受験生活はかなり大きく左右されます。お子さんにピッタリの塾を見つけるにはどうすれば良いのか。塾選びの際のポイントを順番に見ていきましょう!

塾選びの際に大切な6つのポイント!

1. お子さんの学力レベルを把握|希望のクラスに入塾可能か

まず、塾選びの前にお子さんの学力が今どれくらいのレベルなのかをしっかりと把握しておきましょう。これは実際の塾選びの際にもかなり重要なポイントとなります。

多くの進学塾では入学時からたいていクラス分けが行われます。そして上位クラスと下位クラスでは、授業の進度や内容、使うテキストが違うことまであります。上位クラスの方がよりレベルの高い内容を早い進度で進めていくため、入塾時に下位クラスだった子が、その後クラスをドンドン上げていくということは現実的に難しい環境になっているのです。
例えば、クラス分けテストの出題範囲が、そもそも下位クラスではまだ終わってもいない。というようなことすら起きてしまうのです。

筆者も小学生時代にサピックス東京校に通っていましたが、下位クラスから本当に上位クラスまで上がってきた、という子は私が知る限り校舎全体で1人しかいませんでした。要するに「入塾時のクラス = 中学受験時のクラス」というイメージで入塾するべきだと言うことです。
そう考えると、現在、そして入塾時のお子さんの学力を把握することがいかに大切か分かると思います。最終的に、どの塾のどのクラスに在籍していれば、だいたいどのレベルの中学に入れるかというのは、インターネット等でも事前に簡単に調べることができます。もし既に志望校のレベルがある程度決まっているのであれば、「その志望校に見合ったクラスに入塾時から入れるかどうか」を基準にまずは塾選びを始めると良いでしょう。

そしてもし、今の学力では希望のクラスに入ることが出来ない、という状況であれば、進学塾に入る前に、個別塾や家庭教師等でお子さんの学力をアップさせてから、進学塾に入塾することをおすすめします。

2. 塾のカリキュラムが子供に合っているか

希望のクラスに無事入塾出来たとしても、塾のカリキュラムがお子さんのタイプに合っていなければ、勉強の成果は出づらくなってしまいます。
塾のカリキュラムを見るポイントは大きく次の2つです。

  1. 宿題が多いか少ないか
  2. 基礎的な問題にどれくらい時間をかけるか

まず、1番に関しては宿題の量です。これはこれから長い時間をかけてお子さんが中学受験生活を送っていく中でかなり重要度の高い要素だと言えます。塾によって宿題の量というのは様々です。単純にレベルの高い塾=宿題が多い塾というわけでもなく、宿題に関しては塾ごとの考え方があり、それにより量が決まってきます。宿題が少ない分、授業時間や回数が多い塾もありますし、その逆もあります。

どれくらいの宿題の量がお子さんにとって適正かは、普段の様子を見ている親御さんの判断になってくるかと思います。集中力があり、それなりの長い時間でも連続して勉強が出来るお子さんであれば、宿題の量が多めな塾がおすすめです!宿題が多く、自宅でじっくり勉強に取り組む時間が長くなると、ケアレスミスが減ったり、計算が早くなるなど、勉強の土台のようなものが身に付きやすくなります。

逆に、1人で長時間勉強するのは苦手。学習習慣がまだしっかりと身に付いていないようなお子さんは、宿題の量が少なめで授業回数が多い塾がおすすめです!授業を通して半強制的に一定時間以上の勉強をすることによって、まず単純に勉強時間そのものを確保することが出来るのと、長時間勉強することに対しての慣れが出てくるので、自宅での学習習慣も徐々に身に付いてきます。

次に2番に関しては、カリキュラムの難易度に関わってくる問題です。これに関しても絶対的な正解は無く、お子さんのタイプによるところが大きいです。
「基礎からしっかりとやってくれる」というのは聞こえは良いですが、基本が身についているお子さんからすると、授業が退屈になってしまい、結果、ゆるく勉強を進める癖がついてしまうので、マイナスになってしまうこともあります。なので、実際に基礎的な内容が抜けていて、早いペースで勉強が進むのが苦手なお子さんは、基礎的な内容が多い塾が向いていると言えます。
逆に、ドンドン早いペースで進む方がやる気が出るようなお子さんは、応用的な内容が多い塾に向いていると言えます。

3. 合格実績

中学受験において、塾に行く最大の目的は、もちろん志望校に合格することです。
そのため志望校が既に決まっている状態であれば、その志望校への合格実績の確認は必須です。志望校がまだ決まっていない場合は、大は小を兼ねるような部分もあるので、ひとまず難関中学の合格実績を確認しておきましょう。
塾の合格実績を確認する際は以下の点に注意が必要です。

  1. 塾全体では無く、校舎ごとの合格実績を確認する。
  2. 合格者数では無く、合格率で比較する。
  3. 特定の学校に強いケースもあるので要確認。

まず1つ目に関しては大手進学塾の場合です。
大手進学塾にはたくさんの校舎がありますが、校舎によってカラーが違うというケースが多々あります。また、塾によっては直営では無い校舎を多く持っている場合もあり、その場合は塾長によってカリキュラムまで違うということもあるので、合格実績は校舎ごとに確認するようにしましょう。

2つ目に関しては、塾の合格実績は「合格者数」で発表されていることが多く、それだと単純に生徒の母数が多い塾が良く見えてしまいます。そのため、比較する際は「合格率」で比較するのが正解です。

3つ目に関しては、大手進学塾というよりは「地域密着」型の塾に関してですが、塾のカリキュラム自体が特定の中学に特化して組まれているケースがあります。その場合は、合格実績もその特定の中学に偏っていることがほとんどなので、その点は確認が必要です。

4. 通塾距離が適切な範囲内か

合格実績やカリキュラムがお子さんに合っているか、ということももちろん大事ですが、通塾距離の適切さは、実際に通い始めると意外と大切な要素となってきます。これは筆者の経験からもそうですが、行き帰りどちらに関しても重要です。

まず行きに関してですが、通塾距離が遠いと塾の開始時間に間に合わせるために、学校で放課後遊ぶ時間が減ったり、場合によっては学校の行事を少し早上がりする必要が出てきてしまいます。これは長く続くと子どもにとって結構なストレスとなることが多いです。

また、帰りに関しては、通塾距離によって塾終わりに家に帰宅する時間が決まってきます。高学年になると塾は22時頃まであったりしますので、毎日30分帰りが遅くなるだけでも、体感的に結構な違いがありますし、生活リズムも崩れやすくなります。
また、受験が近づき本当に時間を切り詰めて勉強に取り組むような段階になってきた際に、往復の1時間2時間という時間を、勉強に充てられる子と通塾時間で消えてしまう子では、確保できる勉強時間に差がつきやすくなってしまいます。

以上のようなことから、通塾にかかる時間に関しては、「家から30分程度」がおすすめです。もちろん近ければ近いほど良いです。片道で1時間以上かかってしまうような場合は、いくら合格実績等が良い校舎でも、少し検討した方が良いかもしれません。

5. 費用

中学受験用の塾は、学校の補習用の塾に比べると費用相場が高めです。月謝だけでは無く、長期休みの講習代や模試代、テキスト代、施設費など、定期的に費用が発生するのが普通です。また、学年が上がるとその分費用も上がっていくのが通常なので、塾の費用に関しては受験までの総額でしっかりと考える必要があります。
塾にもよるのですが、大手進学塾であれば、小4から小6まで通った場合の3年間の塾代は、約200万〜250万円と言われています。これは単純な塾代だけなので、ここに往復の交通費やおやつ代等が入ってくると、3年間でかかる費用は250万〜300万円程度は見ておいた方が良いでしょう。

以上のことから、塾にまつわる費用として、月額8万〜9万円がかけられるような状態を準備することが必要となってきます。
塾の費用の詳細は以下の記事を参照してください。

塾の費用についてもっと知りたい方はこちら
「中学受験にかかる費用はいくら?|中学受験にまつわる費用を徹底解説」

6. 体験授業などを受けてみる

どこの塾でも「無料体験」や「無料説明会」を行っていることがほとんどです。上記 1. から 5. の内容を確認し、お子さんに合っていそうな塾がピックアップ出来たら、最後は実際に無料体験等を受けてみて、入塾を決めるのがおすすめです。
1回の体験授業や説明会とはいえ、塾や校舎ごとのカラーが多少なりとも出るものです。なので、体験や説明を聞きに行った際に「ちょっと違うかな。。」という感覚があった場合は、その場でそのまま入塾するのは、少し検討した方が良いと言えます。冒頭でも述べましたが、中学受験の結果や勉強過程は、どの塾に入るかで大きく変わってきます。とりあえず入ってみて、合わなかったらまた変える。。というようなことは、学習面・お子さんの精神面・費用面で考えても、得策とは言えません。なので、少し手間をかけてでも、どの塾や校舎に入るかは慎重に検討した方が良いでしょう。お子さんにピッタリの塾が必ず見つかるはずです。

中学受験の塾選び 4大集団塾

最後に、中学受験における代表的な進学塾の特色を、筆者の経験等も踏まえ簡単に紹介できればと思います。

1. SAPIX(サピックス) 小学部

筆者が通っていたのもここです。塾全体の方針としては、小テストを使って徹底的に復習を行っていくスタイルです。テキストに関しては、「デイリーサピックス」という冊子のようなものや先生独自のプリントを使用し行われます。事前に年間分のテキストを貰うわけでは無く、授業の当日にそれが配られるため、基本的に予習をして授業に臨むことはできません。かなり難しい内容まで含まれているため、下位クラスでは取り扱わない問題も多々出てきます。

どの校舎にも「α(アルファ)クラス」というクラスが存在し、A→B→Cという順番でクラスが上がっていき、α3→α2→α1というように、α1が一番上のクラスとなります。校舎によるのかもしれませんが、上位クラスではほぼ毎週と言っていいほど、小テストの結果によって2,3名ずつクラスの入れ替わりがあります。
宿題はかなりの量が出るので、スケジュール管理やプリントの整理等、親御さんのサポートは必須と言えるかもしれません。
以上のようなことから、計算や読み書きのスピードが早く、競争心が強いような、瞬発力の高いお子さんが向いている塾と言えます。最難関中学を目指すお子さんには最適な塾と言えるでしょう。

2. 四谷大塚

 中学受験の塾の中でも、もっとも老舗と言えるのが四谷大塚です。
カリキュラムや宿題の量など、この4つの中では1番スタンダードな塾と言えます。

何よりも「予習シリーズ」というテキストが有名です。
筆者も、塾はサピックスに通っていましたが、家庭学習用では基本的に「予習シリーズ」を使っていました。カラーで解説も詳しく、内容も基本〜応用まで網羅されているので、どのレベルの生徒にも使いやすいテキストと言えます。最近はタブレットでも学習できるようになっているので、より使える幅が増えていると言えます。
塾のカリキュラムとしては、「予習シリーズ」を使って授業を進め、1週間ごとに「週例テスト」という確認テストが行われます。そして数週間に1回、週例とは別の大きなテストがある。という流れになっています。ですので、そのサイクルに沿って復習のカリキュラムを組んでいけば良いということになります。

また、小6になると「合不合判定テスト」という志望校別の合格率が出る模試を実施していて、これは難関校を受験する生徒であれば、他塾の生徒を含め、多くの受験生が受験する模試となっています。
宿題の量も多すぎず、週例テスト等で勉強のペースも掴みやすいため、中堅校を目指すお子さんや、体育会系過ぎない塾が良いというお子さんには最適な塾と言えそうです。

3. 早稲田アカデミー

四谷大塚と提携していて、使うテキストは上述の「予習シリーズ」となります。また、予習シリーズ以外に早稲田アカデミーオリジナルのテキストも並行して使うことも多いようです。いわゆる体育会系な雰囲気が特徴的で、授業の開始と終了に大きな声で挨拶をしあったり、受験直前期にはハチマキをして授業を受けるようなこともあります。
なのでお子さんによって向き不向きがハッキリと分かれやすいと言えるので、そこは体験授業などで確認したうえで、入塾を決めた方が良いでしょう。
また、四谷大塚のカリキュラムにのっとりつつ、オリジナルテキストからの宿題も出るため、宿題の量が膨大です。ですので、こちらもサピックスと同様、親御さんのサポートは必須と言えるでしょう。

4. 日能研

 日能研日能研は生徒数や校舎数が多く、日本最大の中学受験塾と言えます。
そのため、様々な学校のデータや資料も揃っており、中堅や下位に至るまで、様々な学力のお子さんに対応しています。テキストは「本科」と「栄冠」の2種類のテキストから構成されており、基礎から応用まで網羅されている内容になっています。
しかし注意点としては、他塾に比べカリキュラムの進度が遅めだったり、難易度が低かったりするため、少し要領の良い子だと塾内テストでそれなりの点が取れてしまうことも多いです。そのため難関中学を目指すような場合には、勉強の仕方に注意が必要だと言えます。また、宿題の量も少なめなので、親御さんのサポートが最小限に抑えられるのも特徴と言えます。

まとめ

今回は「中学受験の塾選び」というテーマで、筆者の経験も踏まえ記述をさせていただきました。中学受験用の塾は数も多いため、迷われる方も多いと思います。
絶対にこれが正解!というものは無いので、お住まいの地域や志望校、お子さんの学力・タイプなどを見極めたうえで、ご家庭にとってピッタリな塾が見つかることを願っています!

この記事を企画・執筆・監修した人

家庭教師のマスター教務部

この記事は、家庭教師のマスターを運営している株式会社マスターシップスの「家庭教師のマスター教務部」が企画・執筆・監修した記事です。家庭教師のマスター教務部は、教育関連で10年以上の業務経験を持つスタッフで編成されています。
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