高校の転入と編入の違いとは?|単位・時期・条件をわかりやすく解説
公開日:2026年2月17日
更新日:2026年2月17日

高校の「転入」と「編入」は何が違うのかをわかりやすく解説します。単位の引き継ぎ、出席日数、入学時期の考え方、手続きの流れ、よくある注意点まで丁寧に整理しました。
不登校・留年・学校が合わないなど、転入・編入を検討する高校生と保護者が知りたい疑問に寄り添って解説します。
転入と編入の違いとは?|まず押さえるべき基本ポイント
高校の「転入」と「編入」は、似ているように見えて制度上はまったく別の仕組みです。
この違いを正しく理解しておくことで、単位の引き継ぎや入学時期の判断がしやすくなり、進路選択の迷いも減っていきます。
まずは、基本のポイントから整理していきましょう。
1. 転入・編入の定義と対象になる生徒
「転入」は、現在どこかの高校に在籍している生徒が、別の高校へ移ることを指します。
学校が合わなかったり、環境を変えたいなどの理由で、在籍したまま学校を変更する点が特徴です。
一方、「編入」は一旦退学した生徒が、別の高校へ入り直すことを意味します。
高校を辞めた後に学び直したい時や、事情で学校を離れてから再スタートしたい時に選ばれることが多く、転入とは生徒の状況が異なります。
※学校によっては、休学中や在籍が曖昧な状態からの入学も「編入」と扱う場合があります。
このように、転入と編入は“出発点”が異なるため、学校側が確認する内容や手続きにも違いがあります。まずはこの基本を押さえておくと、選択の方向性が見えやすくなります。
2. 在籍状況・入学時期・単位の扱いの違い
転入の場合、すでに高校に在籍しているため、基本的に学年はそのまま維持しながら別の学校に移ります。
年度途中でも受け入れ可能な場合が多く、入学時期が比較的柔軟な高校もあります。
ただし、単位の扱いについては学校ごとに判断基準が異なるため、前の高校で取得した単位がすべて認められるとは限りません。
特に「同じ科目名」でも学校によって指導内容や時数が異なるため、一部の単位が認められない場合もあります。
一方、編入は退学後の再入学と位置付けられるため、募集時期が決まっている学校も多く、受け入れのタイミングに制限が出ることがあります。
また、これまでの学習履歴をもとに単位が再計算されるため、入学後の学年が転入より変動しやすい点に注意が必要です。
3. よくある誤解|「転校と編入は同じ?」
よく混同されやすいのが、「転校」と「編入」です。
結論から言うと、転校=転入のことであり、「在籍したまま別の学校へ移る」という意味になります。現在の高校を辞めずに手続きを進める点が特徴です。
一方、編入は一旦学校を辞めた状態から入学し直す制度で、“学校に在籍していない”ことが前提となります。学校や状況によっては手続きが比較的慎重になることがあり、受け入れ校側の審査も慎重に行われる傾向があります。
名前が似ているため、転校(転入)と編入を同じものと誤解されがちですが、進路選択においてはこの違いを理解して、自分の状況に合った制度を選ぶことが大切です。

転入・編入を選ぶ理由とは?|不登校・留年・ミスマッチの実例から
転入や編入を考える背景には、単に「学校を変えたい」というだけでなく、さまざまな事情や切実な悩みがあります。
ここでは、家庭教師として多くの相談を受けてきた中で特に多いケースを取り上げ、どのような状況で転入・編入が選ばれるのかを整理していきます。
1. 不登校・学校が合わない場合の選択
不登校の原因は人によってさまざまですが、人間関係のストレスや学校の雰囲気が合わないなど、環境面が大きく影響することがあります。
現在の学校で登校が難しい状態が続く場合、環境を変える「転入」という選択は、気持ちをリセットするきっかけになる場合があります。
また、勉強の進度や指導スタイルが合わず、授業に参加しにくくなることもあります。
そのような時、自分に合う学校へ移ることは「もう一度やり直せる場所」をつくる意味でも、有効な選択肢になります。
「不登校だからもう無理なのでは…」と心配する声もありますが、学校によっては事情を理解して受け入れを行っているところもあります。大切なのは、自分に合う環境を見つけることです。
不登校の原因についてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「子どもが不登校になる原因と親の対応方法とは?」
2. 留年の可能性|単位不足・出席不足
単位不足や出席日数の不足で進級が難しくなるとき、転入を選ぶ生徒もいます。
特に、高校では「単位制」や「時数の厳密な管理」が求められるため、一度つまずくと進級ラインを越えるのが難しくなることがあります。
こうした場合、別の学校へ転入することで単位の取り扱いが見直され、進級を目指しやすくなる場合があります。ただし、前の高校での単位がすべて認められるわけではなく、学校ごとの判断が入る点には注意が必要です。
また、出席不足による進級の危機では、環境を変えることで登校しやすくなり、状況が改善される場合もあります。「続けられる環境に身を置くこと」が、学びを立て直す上で重要です。
3. 学校生活のミスマッチ(校風・友人関係・進度)
学校の雰囲気や校風が本人の性格と合わないと、毎日の学校生活が「大きなストレス」になってしまいます。
例えば、厳しすぎる校則や、自由すぎて自分でペースを整えにくい環境など、学校ごとに特徴があります。
また、友人関係での疲れを感じたり、孤立感を抱いたり、クラスの雰囲気が合わない場合にも、転入を考える生徒は少なくありません。
これは決して珍しいケースではなく、「環境を変えてみたら落ち着いて学べるようになった」という声も多くあります。
学習面でも、授業の進度が速すぎたり遅すぎたりすると、本人にとって無理を感じる学び方になることがあります。自分に合った学習環境を求めて転入・編入を検討するのは、自然なことと言えます。

転入・編入で重要なポイント|単位・出席・時期の考え方
転入や編入を考える上で、多くの生徒や保護者が最も気にするのが「単位はどうなるのか」「今から転入して間に合うのか」という点です。ここを誤解したまま進めてしまうと、転入先を探す時に不利になることもあります。
この章では、押さえておくべき重要ポイントを丁寧に整理していきます。
1. 単位の引き継ぎ基準|科目と時数で決まる
高校では、前の学校で修得した単位がそのまま引き継がれない場合があります。
単位認定は「科目名」だけで判断されるのではなく、授業の「時数」や「内容」が転入先の基準と一致しているかどうかが重要です。
例えば、同じ「数学Ⅰ」という科目でも、学校によって扱う範囲や授業の進度が異なることがあります。この場合、転入先が「内容が不足している」と判断すれば、単位が一部認められないこともあります。
また、実技科目や学校独自の選択科目では特に差が出やすい部分です。単位がどこまで引き継がれるかは学校によって判断が分かれるため、事前に確認することが重要です。
2. 出席日数と進級の関係
高校では、単位の修得には出席が必要です。多くの科目では、授業への出席が一定の割合を下回ると単位が認められないという規定があります。
そのため、不登校や体調不良による欠席が続くと「単位不足 → 進級不可」という流れになりやすくなります。
このような場合、転入によって新しい学校での出席状況を基に学び直しができ、進級が可能になる場合もあります。ただし、「転入すれば出席不足が全部リセットされる」というわけではありません。学校によっては、前の学校での出席状況を参考にすることもあります。
大切なのは、今の学校での出席状況をそのまま放置しないことです。
早めに動くことで選べる選択肢が増えます。
3. 転入・編入に適したタイミング
転入は年度途中でも受け入れが可能な学校が比較的多く、タイミングの自由度が高い場合があります。ただし、科目の進度や単位認定の関係から、「学期の区切り」や「年度初め」は手続きを進めやすい時期と言えます。
例えば、1学期末・2学期末などの節目は、転入先の学校も学習の進度が区切りやすく、単位認定に関する判断もしやすくなります。また、年度初めは空き枠が出やすく、受け入れの可能性がある時期でもあります。
一方、編入は募集時期が決まっている場合が多いため、思い立った時すぐに動けるとは限りません。学校によって「編入募集月」が設定されている場合もあるため、事前にスケジュールを把握しておくことが大切です。
4. 転入できないケースがある理由
「転入したい」と希望しても、必ずしも受け入れられるとは限りません。最も多い理由は、受け入れ枠が不足しているケースです。
特に人気校や定員が厳密に決められている高校では、空き枠がないと転入は認められません。
また、学校側が「単位の引き継ぎが難しい」と判断した場合や、「学習の進度が大きく異なる」と判断した場合にも断られることがあります。転入後に負担が大きくなると、生徒の学習保障が十分にできないためです。
さらに、出席状況や学習態度が極端に悪い場合、学校側が慎重な判断をすることもあります。
これは生徒の責任ではなく、転入後に無理なく学びを続けられるかを考慮した結果です。
「転入できない」という結果は、生徒の能力や価値を否定するものではありません。
学校ごとの制度や方針が大きく影響するため、複数校に問い合わせて進めることが重要です。

転入・編入の手続きと流れ|必要書類・選考・学校ごとの違い
転入・編入はどの学校でも同じ手続きというわけではなく、学校種や地域によって必要書類や選考方法に違いがあります。
ここでは、実際に準備を始める際に押さえておきたい「手続きの全体像」をわかりやすく整理していきます。
1. 必要書類(調査書・単位修得証明書など)
転入・編入にあたって特に重要なのが、現在(または前籍)の高校が発行する書類です。
一般的には、以下のような書類を求められます。
・調査書(成績や出席状況の記録)
・単位修得証明書
・在学証明書(転入の場合)
・退学証明書(編入の場合)
・健康診断票(必要な学校もある)
特に「調査書」と「単位修得証明書」は、単位認定や学年判定に必要な資料となる場合が多いです。これらは高校間でやり取りされる公式文書のため、個人で勝手に発行することはできません。まずは現在の学校、または前籍校に相談し、手続きの流れを確認しておくことが重要です。
2. 申請〜決定までの流れ
転入・編入の流れは学校によって多少異なりますが、一般的には次のステップで進みます。
1.希望校へ問い合わせる
受け入れ枠の有無や必要書類を確認します。
2.必要書類を揃える
調査書や単位修得証明書の発行依頼を行います。
3.書類審査・面談(または学力確認)
学校によって実施方法が異なります。
4.合否の決定
受け入れ可能と判断されれば、入学の手続きへ進みます。
特に最初の「問い合わせ」の段階で、学校ごとの方針が大きく異なります。
受け入れ枠が少ない学校もあるため、複数校に同時並行で確認することが安心につながります。
3. 公立と私立の違い
転入・編入では、公立校と私立校で対応の幅が大きく異なります。
公立校は、学区や条例によって定員が決まっている場合が多く、枠が空いていないと受け入れが難しいことがあります。また、転入時期や条件も細かく規定されている場合があります。
一方、私立校は学校ごとの裁量が大きく、比較的柔軟に受け入れている場合もあります。
単位認定や編入時期についても、学校の判断で調整がしやすい点が特徴です。
どちらが良い悪いというわけではなく、学校の方針が大きく影響します。
公立・私立という区分だけで判断せず、実際に問い合わせて状況を確認することが重要です。
4. 面接・試験の有無
転入・編入では、学校によって面接のみで判断する場合もあれば、学力試験や作文を課す学校もあります。「全く選考がない」というケースはあまり多くありません。
面接では、これまでの学校生活や転入・編入の理由、今後の学校生活の意欲や姿勢が問われることが多いです。特別に難しいことを聞かれるわけではなく、本人の姿勢を確認する目的が多いと考えてよいでしょう。
学力試験を行う学校では、基礎的な学力を確かめるための内容が出されます。これは、転入後に授業についていけるかを学校側が判断するためであり、「落とすための試験」ではないことを理解しておくと安心です。

転入・編入で後悔しないために|注意点と学校選びのポイント
転入や編入は、環境を変えて新しいスタートを切る大切な選択です。
一方で、学校を変えるという決断には不安もつきものです。
ここでは、実際に転入した生徒がつまずきやすいポイントや、学校選びで後悔しないための視点をまとめました。事前に知っておくことで、より安心して進路を選べるようになります。
1. 学費・授業料の違い
転入後に「思っていたより費用がかかった」と感じるケースは少なくありません。
特に公立から私立へ転入する場合、授業料や施設費の負担が大きく変わることがあります。
また、通信制高校ではスクーリング費用や教材費が追加で発生する場合もあります。
学校によっては、分納制度や奨学金、就学支援金の対象範囲が異なるため、費用面は必ず複数校で比較することが重要です。
「転入後の費用が家庭にとって無理のない範囲か」を事前に確認しておくことで、安心して新しい環境に移る準備ができます。
2. カリキュラム・学習環境の違い
転入すると、これまでとは授業の進度や学び方が大きく変わることがあります。
授業進度が速い学校では遅れが出ることもあり、自由度が高い学校では自己管理が必要で、ペースをつかむまで時間がかかることもあります。
また、学校ごとの「必修科目」や「選択科目」も異なり、以前は必修だった科目が転入先では選択科目になることもあります。
こうした違いが学習計画に影響するため、カリキュラムとの相性を事前に確認しておくことが重要です。
どんなに良い学校であっても、本人にとって学びやすい環境でなければ続けることが難しくなります。自分の性格やペースに合った学校を選ぶことが、転入後の学びを安定させるポイントになります。
3. 転入直後に起こりやすいつまずき
転入後は、新しい環境に慣れるまで時間がかかることがあります。
特に多いのが、友人関係の不安や、授業進度の違いによる学習のギャップです。
最初の数週間は「思ったより大変かも」と感じやすい時期ですが、徐々にペースがつかめてくる生徒がほとんどです。
学校ごとのルールや雰囲気も異なるため、生活面でも戸惑うこともあるでしょう。
ただし、これは珍しいことではなく、多くの生徒が同じ経験をします。“慣れるまでに時間がかかるのは当たり前”なことと捉えると、気持ちが少し楽になります。
4. 家庭でのサポートのコツ
転入や編入は、子どもにとって大きな環境の変化です。
保護者ができるサポートは、「話を聞く姿勢」と「小さな変化に気づくこと」です。
新しい学校での出来事や心の動きを丁寧に受け止めることで、子どもは安心して学校生活に向き合いやすくなります。
勉強面では、必要に応じて家庭教師や学習サポートを活用することで、授業の遅れや不安を早い段階で解消しやすくなります。
大切なのは、無理をさせずに「安心して学び続けられる環境」を整えることです。
転入・編入は、必ずしも後ろ向きな選択ではありません。
自分に合った学びの環境を見つけるための前向きなステップと言えます。

まとめ
転入や編入は、今の環境が合わなかったり、単位や出席で悩んだりした時に、新しい道を開くための選択肢です。
制度の違いや手続きの流れを正しく理解しておくことで、自分に合った学校を見つけやすくなります。
大切なのは、無理を続けるのではなく、安心して学び続けられる環境を選ぶことです。状況に合った選択をしながら、前向きな再スタートを切っていきましょう。
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