スマホ依存症の治し方【中学生版】|セルフチェックリスト付き・家庭でできる対策とNG行動
公開日:2025年9月16日
更新日:2025年9月16日

中学生のスマホ依存症をやめさせたい保護者必見!
このコラムでは、スマホ依存のサインを見極めるチェックリスト、原因と治し方、家庭や外部でできる対策、やってはいけないNG行動まで詳しく解説します。
お子さんのスマホ依存に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
中学生のスマホ依存症セルフチェック|こんなサインがあったら要注意
スマホ依存は、ある日突然始まるわけではなく、日常の中で少しずつ進行します。最初は「ちょっと長く使ってるかな」程度でも、放っておくと生活リズムや人間関係に影響を及ぼすこともあります。
ここでは、依存傾向があるかどうかを見極めるためのチェックポイントを紹介します。複数当てはまる場合は、早めの対応を検討しましょう。
1. 勉強や家事の時間よりもスマホが優先になっている
子どもがスマホ依存症になっていると、宿題やテスト勉強を始める時間になっても、スマホから目を離せない・YouTubeやSNSの通知が気になり、ついそちらを優先してしまうことがあります。
結果的に勉強時間が削られ、提出物の遅れや成績低下につながるケースも少なくありません。
2. 食事や会話中もスマホを手放せない
子どもがスマホ依存症になっていると、家族そろって食卓についたのに、スマホを片手に食事をとるようになります。また、会話をしても「うん」「へぇ」など短い返事ばかりで、視線は画面に固定されたままになってしまい、家族とのコミュニケーションが減ってしまいます。
3. スマホを取り上げると強く反発・不機嫌になる
子どもがスマホ依存症になっているサインの1つに、使いすぎを心配してスマホを一時的に預かろうとすると、強く反発したり、不機嫌な態度を取ったりすることがあります。中には、声を荒らげたり、部屋に閉じこもってしまうケースもあります。
スマホがないと落ち着かない状態は、すでに子どものスマホ依存症が進んでいるサインです。
4. 睡眠時間が削られ、朝起きられなくなっている
子どもがスマホ依存症になると、布団に入ってからもスマホをいじり続け、気づけば深夜まで動画やゲーム、SNSがやめられず、就寝時間がどんどん遅くなってしまうことがあります。
その結果、睡眠不足で朝は目覚ましを何度鳴らしても起きられない、学校に遅刻しそうになるといった生活リズムの乱れが生じます。
5. 現実の遊びや趣味への関心が薄れている
スマホ依存症になる前は友達と外で遊んだり、部活や趣味に打ち込んでいたのに、最近はそれらにあまり関心を示さなくなってしまい、代わりに、スマホのゲームやSNSばかりに時間を費やすようになっている場合も要注意です。
リアルな経験や人間関係よりも、オンラインの世界が生活の中心になってしまうと、心の成長にも影響を及ぼす可能性があります。

中学生のスマホ依存症が引き起こす主な問題と原因
スマホ依存症は、単に「使いすぎている」だけではありません。長時間の使用が続くことで、学習面や精神面、人間関係にまで影響を及ぼします。
そして、その裏には必ず「なぜやめられないのか」という理由があります。ここでは、代表的な問題とその背景にある原因をセットで解説します。
1. 集中力・学力の低下|脳が「マルチタスク」に慣れてしまった
通知が鳴るたびにスマホを手に取り、SNSや動画、ゲームなど複数のアプリを行き来する生活が続くと、脳は常に情報を切り替える「マルチタスク状態」に慣れてしまいます。
これは一見、器用に見えてしまいますが、実は一つの物事に集中する力が弱まり、授業や勉強中に内容が頭に入りにくくなります。
その結果、学力低下やテストの点数の伸び悩みにつながります。
2. 友達と常につながっていたい|仲間外れにされる不安
LINEのグループチャットやオンラインゲームは、友達と常に交流できる一方で、「既読スルーされたらどうしよう」「誘いから外されたら嫌だ」という不安を生みやすい環境です。
そのため、夜遅くまでやり取りを続けたり、勉強中でも即座に返信したりすることが習慣化します。こうした「友達とつながり続けるプレッシャー」が、スマホから離れられない大きな要因になっています。
3. 心の不安定さ|SNSの「いいね」と短期的承認への依存
SNSでの「いいね」やコメントは、手軽に承認欲求を満たしてくれる反面、その快感は長続きしません。次第に「もっと反応が欲しい」という気持ちが強まり、頻繁に投稿やチェックを繰り返すようになります。反応が少なかった時には落ち込みや不安感が増し、心の安定をスマホ上の評価に依存してしまうこともあります。
4. 刺激がないと退屈|スマホ依存で報酬系が過剰反応
スマホのゲームや動画は、脳内の「報酬系」と呼ばれる仕組みを強く刺激します。強い刺激に慣れてしまうと、日常の出来事や勉強のような地道な作業が物足りなく感じられ、「退屈だからスマホを触る」というループに陥ります。
これが続くと、スマホなしでは満足感を得られにくくなり、依存状態が固定化してしまいます。
子どものゲーム・ネット依存についてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「子どもがゲーム・ネット依存になってしまう要因と解決策とは?」

家庭でできる中学生のスマホ依存症の治し方5選
スマホ依存の改善には、家庭での習慣づくりと親子の関わり方が大きなカギを握ります。無理やり取り上げるのではなく、子どもが自分から使用時間を減らせる環境を整えることが大切です。
ここでは、家庭でできる具体的な取り組みを5つ紹介します。
1. 家庭内の「スマホルール」を見える化し、親も一緒に守る
スマホ依存対策の基本は、「あいまいなルールをやめる」ことです。
口頭で「使いすぎないように」と注意するだけでは効果は長続きしません。使える時間帯、使っていい場所、禁止する場面(食事中や就寝前など)を紙やホワイトボードに書き出し、リビングなど家族全員の目に入る場所に貼っておきましょう。
大切なのは、保護者も同じルールを守る姿勢です。親がダイニングでスマホを見ながら食事をしていたら、子どもは「自分だけルールを守らされている」と感じ、反発の原因になります。
家族全員が公平にルールを共有することで、子どもも納得して行動できます。
中学生のスマホルールについてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「中学生にスマホを持たせる前に知っておきたい!安心して使うためのルールと注意点」
2. リアルな成功体験を積ませ、スマホ以外の楽しみを作る
スマホがやめられない理由の一つは、「スマホの外の世界に楽しいことが少ない」状態になっているからです。その解決策として、現実世界で達成感を味わえる活動を意識的に増やしましょう。
例えば、スポーツで記録を更新する、料理や工作で作品を完成させる、家族で新しい場所に出かけて思い出を作るなど、手や体を使う経験は充実感を与えてくれます。
こうした経験が増えると、スマホが唯一の楽しみではなくなり、「今日はこれをやりたいからスマホは後回し」と思えるようになります。
3. 日常の中で子どもをしっかり承認し、安心感を与える
多くの中学生がSNSにのめり込む背景には、「誰かに認められたい」という承認欲求があります。これを家庭で満たしてあげれば、スマホに頼る必要は薄まります。
ポイントは、成果だけでなく過程を褒めることです。「テストで90点取った」よりも「毎日コツコツ頑張っていたね」と声をかける方が、子どもの自己肯定感は安定します。
さらに、感謝や労いの言葉を日常的に伝えると、「家にいると安心できる」という感覚が定着し、スマホに逃げ込む必要が減っていきます。
子どもの自己肯定感についてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「子どもの自己肯定感の高め方とは?|7つのNG行動についても解説」
4. 目標や夢を具体化し、それに向けた行動計画をサポートする
「スマホをやめる」というネガティブな目標だけでは、やる気は長続きしません。
代わりに「何をやりたいか」というポジティブな目標を立て、それを達成するための計画を一緒に作りましょう。
例えば「英検3級に合格する」「文化祭で演奏を成功させる」「志望校に合格する」など、本人が心から達成したいと思えることを選びます。そして、そのために必要な勉強時間や練習回数を一緒にスケジュール化します。
明確な目的ができると、自然にスマホの優先度は下がります。
5. 食事・睡眠・運動など生活リズムを整えて自然に使用時間を減らす
生活の基本が乱れると、だらだらとスマホを触る時間が増えます。逆に、食事・睡眠・運動のリズムを整えることで、スマホを使える時間自体が自然に減っていきます。
例えば「22時にはスマホを充電場所に置いて就寝する」「朝食は家族一緒に摂る」「夕方に30分のウォーキングをする」など、時間と行動をセットにする習慣化が効果的です。体が整えば集中力も回復し、スマホ以外の活動にも意欲が湧きやすくなります。

家庭外でできるスマホ依存対策|学校・地域・専門サービスの活用
スマホ依存を改善するには、家庭だけで抱え込まず、学校や地域、専門機関など外部のサポートを活用することも効果的です。外の環境や人との関わりが増えると、スマホ以外に時間とエネルギーを使う機会が広がり、自然と使用時間を減らせるケースも多くあります。
ここでは、家庭外でできる具体的な対策を紹介します。
1. 部活動や習い事で人間関係と達成感を広げる
運動部や文化部、音楽、ダンス、スポーツクラブなどの活動は、仲間と目標を共有しながら努力する機会を与えてくれます。また、部活や習い事には決まった時間や練習スケジュールがあるため、スマホを触る時間が自然に制限されます。加えて、試合や発表会といった目標に向けて練習を重ねることで、現実の達成感や充実感を得られ、「スマホでの達成感」に頼らなくても満足できるようになるでしょう。
2. 学校の先生やスクールカウンセラーに相談する
担任の先生やスクールカウンセラーは、子どもの学校での様子を把握しており、家庭とは違った視点でアドバイスができます。また、授業中の集中力や友人関係に影響が出ている場合、学校側からも改善に向けた協力が得られることがあります。相談する際は、「家庭での様子」「スマホ使用時間」「困っていること」を具体的に伝えると、より適切な支援や声かけが受けられます。
3. フリースクールや地域活動で新しい居場所を作る
不登校や学校へのストレスが背景にある場合、フリースクールや地域の子ども向け活動に参加することで、新しい人間関係や活動の場を得られます。特に地域のボランティア活動、スポーツイベント、ワークショップなどは、年齢や背景の異なる人と関わるきっかけになります。多様な経験を通して、スマホ以外に充実感を得られる時間が増える可能性が高いでしょう。
フリースクールについてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「フリースクールの5つのタイプと子どもに合った選び方」
4. 専門カウンセリングや依存症相談窓口の利用も視野に入れる
スマホ依存が長期化している場合や、家庭での対応に限界を感じる場合は、専門のカウンセラーや依存症相談窓口の利用も検討しましょう。
心理士や精神保健福祉士などの専門家は、本人の心理的背景や生活習慣を分析し、適切な改善プランを提案してくれます。公的機関の「子ども家庭支援センター」や「依存症相談窓口」は無料で利用できる場合も多く、初めての相談先としても安心です。
参照 : 厚生労働省「こころの相談窓口」

スマホ依存症の中学生にやってはいけないNG行動4選
保護者は子どものスマホ依存を改善したい気持ちが強いほど、つい感情的になってしまったり、力で解決しようとしてしまうことがあります。
しかし、こうした対応は逆効果になりやすく、かえって親子関係を悪化させたり、依存を深めるきっかけになることもあります。ここでは、避けたい行動とその理由を紹介します。
1. 子どもの感情を無視して突然・一方的にスマホを没収する
子どもがスマホを使いすぎている姿を見て衝動的に取り上げると、「信頼されていない」という気持ちや反発心が強まります。特に思春期は、自分の持ち物を突然奪われることで大きなストレスを感じます。
代わりに、「あと◯分で終わりにしよう」「今日はこの時間までね」と事前に予告し、本人が納得できる形で区切りをつけるようにしましょう。
2. 話し合いをせずに一方的にルールを押し付ける
保護者が決めたルールを一方的に守らせようとすると、「自分の意見は聞いてもらえない」という不満が蓄積します。結果、隠れてスマホを使うようになるなど、ルールを破ることが増えることもあります。ルール作りは、子どもと一緒に話し合いながら決めることが大切です。「なぜそのルールが必要なのか」を説明し、本人の提案も取り入れることで納得感が生まれます。
3. SNSやアプリを頭ごなしに否定する
「そんなのくだらない」「意味がない」と否定されると、子どもは自分の趣味や交友関係まで否定されたように感じます。その結果、親に本音を話さなくなり、依存の実態が見えにくくなります。まずは「どんなところが楽しいの?」「そのゲームのどういうところが好きなの?」と興味を示す姿勢を見せましょう。理解しようとする態度は、信頼関係を築く第一歩になります。
4. 親自身がスマホを長時間使う姿を見せ続ける
親が食事中や寝る前に長時間スマホを使っていると、「大人だってやってるのに、なぜ自分はダメなのか」と感じ、注意が響かなくなります。家庭でスマホ利用を減らしたいなら、まずは保護者自身が率先してスマホ時間を見直すことが必要です。「一緒にスマホを置いて読書しよう」など、親子で「スマホなしの時間を過ごすこと」を提案すると効果的です。

まとめ
スマホ依存は一朝一夕で解消できるものではありませんが、日常の中で小さな改善を積み重ねることで必ず変化は生まれます。
家庭内外のサポートを上手に活用しながら、親子で納得できるルールと生活習慣を整え、スマホに依存しすぎない健やかな毎日を目指しましょう。
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