日別アーカイブ: 2018年11月2日

【第50回】ミセスやすこの「話題のトピックス“3分”つまみ食い」日本式教育がエジプトで「世直し特効薬」に!? 「学級会」や「そうじの時間」が子どもたちを変えたその理由とは?

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【第50回】日本式教育がエジプトで「世直し特効薬」に!? 「学級会」や「そうじの時間」が子どもたちを変えたその理由とは?

こんにちは! ヤスコです。
みなさんは、いまエジプトで日本スタイルの教育が脚光を浴びていることをご存知ですか? なんとエジプト・アラブ共和国(以下エジプト)では、日本式教育を取り入れた「エジプト・日本学校」35校を9月に開校し、10月3日から授業を開始したそうです。

具体的には、日本独特のカリキュラムである「学級会」「日直」「そうじ」という特別活動=通称「特活」を導入したのだとか。

日本式教育ねぇ。正直ヤスコは、個人的にあまり得意ではありませんでした。朝礼の整列のときなど「前へならえ!」とキレイに並んでも、先生の話がすごく頭に入ってくるわけでもないし(苦笑) 中には、あのような習慣は戦時中の軍隊教育のなごりではないかという説もあり、旧時代的な印象があったんです。

なのに、なぜいまさら日本式?? その理由は、エジプトが現在抱えている課題に隠されていました。

■ゴミを拾わない、自己主張の激しいエジプトっ子たち

つい最近まで独裁国家だったエジプトは、「アラブの春」と呼ばれた反政府運動の波をうけて、2011年から民主化への道を歩みつつあります。不安定な情勢が続く中で、いま若い世代への期待が高まっているそうです。

中でも求められているのが、「規律」や「協調性」。政府からトップダウンで“命令”されるのではなく、みんなが自主的に物事を決め、協力しながらプロジェクトを実行させていくには必要な能力ですよね。

しかし、エジプトの子どもたちはそれを教えられてきませんでした。

たとえばNHKのニュースでは、日本式教育を取り入れたカイロの小中一貫校を取材していましたが……、以前は半数以上の生徒が「遅刻や欠席の常習犯」だったそうです。それが朝みんなで集まる「朝礼」を取り入れることで、時間通りに登校する生徒が増えたとか。

「日直」は、小学生に大人気。理由は「その日はみんなのリーダーになれるから」だそう。たった1日でもクラスをまとめることで、規律や責任者の重要性を感じる狙いがあるのかもしれませんが、なんとも子どもらしくてかわいい発言ですね。

また、「そうじ」の効果も絶大だったとか。それまでは、教室やろうかに手のひらほどもある大きな紙くずが平気でゴロゴロ捨てられているのに誰も拾おうとしません。これは生徒たちに悪気があるのではなく、アメリカなどと同じく「そうじは専門の職業の人に任せるもの」という意識があったようです。実際、生徒たちにそうじ活動をさせた当初は「子どもにそんなことをさせるなんて」という保護者からの反発もあったとか。

が、しかし……、導入して1年もたつと生徒たちも「そうじをみんなでするのは楽しい」と気づき始め、そもそも「ごみを捨てなくなる」という公共精神を持つようになったそうです。家に帰ってもそうじをしたり、手伝いを積極的にするようになり、今では親たちも「日本式の教育は受けさせるべき」だとインタビューで力強く語っていました。

■各国の「教育トレード」で、数十年後の世界はもっと暮らしやすくなる??

そういえば、繁華街にあるカプセルホテルは安価なので、半数以上が海外からの旅行者だと聞いたことがあります。みなさん荷物の置き場所をゆずりあったり、笑顔で挨拶してくれたりして、とてもすてきな人たちなんだそうですが……やはりシャワーや公共スペースが乱雑に扱われていることも多いとか。これも文化の違い。どんなに簡素な宿泊施設でも、日本人だらけのときはこうはなりません。

いったい、なぜなのか? たとえば、日本のお寺や和食料理店では、そうじは「修行」につながるとして重んじられています。その精神が自然と「学問修行」でもあった義務教育の場にもいかされていたのかもしれませんね。

逆にエジプトの教育にも魅力はあるはず。ヤスコがうらやましかったのは、エジプトっ子の自己主張の強さです。

前述のNHKニュースでは「学級会」の様子も放送されていたのですが、「課外授業で行きたい場所」を決める話し合いで、「ピラミッドに行きたい!」「いやいや、美術館がいい!」とそれぞれが主張を曲げません。さらに多数決で行先が決まった後も、「〇〇のほうが絶対いいのに!」と決定事項をくつがえそうとする子がいて……。

確かに集団行動をする上では、望ましくない行為かもしれませんが、遠慮がちな日本人のヤスコからすると「たまにはああいう勇気が必要な場面があるかも」と眩しく感じました。

日本やエジプトに限らず、きっとそれぞれの国でやってきた「当たり前の教育」に宝が眠っているのではないでしょうか。各国で「教育のトレード」をしてみたら、学びも面白くなるし、数十年後の世界はとっても生きやすい場所になっているのかもしれません。

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