日別アーカイブ: 2017年11月2日

【第26回】ミセスやすこの「話題のトピックス“3分”つまみ食い」【実は奥深い「学校給食」のセカイ(1)】

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第26回 実は奥深い「学校給食」のセカイ(1)

小学校時代のお昼どき、お腹がグーッと鳴ったら――。楽しみなのは、そう! トレーの上に並んだ「あげぱん」に「カレー」に「フルーツポンチ」などの給食ですよね。

その日の献立でクラスが一喜一憂するぐらいのビッグイベント、給食。

しかし最近、神奈川県のある中学校では、それが「マズすぎて学校問題にまで発展した」という衝撃のニュースがありました。小中学校で給食が残される量は、全国平均で7%程度らしいのですが、県内の2つの町立中学校では平均26%とかなり多め。子どもが大好きなはずの「照り焼きハンバーグ」が出たときは、55%も残されてしまったそうです。(週刊文春10/5号) さらに、髪の毛や虫、プラスチックなどの混入も頻繁にあったとか。

これは地球の子どもの活力を低下させ、乗っ取ろうとする宇宙人の陰謀でしょうか。いやいや、違います。こうなった原因を考えてみると、現代の給食事情が浮かび上がってくるのです。

■給食を導入したい中学校の救世主? 初期費用が安い「デリバリー方式」

そもそも学校給食の「はじまり」は、明治22年。山形県で僧侶たちがつくった私立小学校で、貧困児童に無料で食事が提供されたことだと言われています。当時は、「その場でつくってその場で提供」が基本だったかもしれませんが、現代は学校の運営コストなどの事情により、方法が多様化しています。

一つ目が、自分の学校内の調理室でつくる「自校方式」。二つ目は、複数の学校が共同でひとつの調理場を持ち、そこから各校に食事が届けられる「センター方式」。そして、最近増えてきたのが、委託された民間会社からお弁当が届く「デリバリー方式」です。

「デリバリー方式」は、「調理場を作らないので初期投資が少なくてすむ」「導入が簡単」などのメリットがあるんですね。これから給食導入を検討している中学校にとっては、魅力的です。(朝日新聞が、全国主要74市区に中学校給食の導入率を尋ねたところ、50%未満が5市もあったとか)。学校にも予算がありますので、その中でやりくりするとしたら充分に考えられる選択肢です。

しかし、「デリバリー方式」にもデメリットがあります。実は、先ほど問題になった神奈川県の給食は、この方式。町から20kmも離れた工場でつくられたお弁当は、食中毒などを避けるために20度以下に冷やして運ばれてくるそうです。冷たいカレーはおいしくありませんよね。さらに油も固まってしまいます。異物の混入は人為的な原因もあるかもしれませんが、味に関してはこのような背景が深く関わっています。また、個別のアレルギー対応も難しいようです。

■スマホで予約&コンビニ決済の「IT給食予約システム」

そんな中、東京都八王子市の公立中学では、「弁当併用デリバリーランチ方式」を採用しています。デリバリー方式の給食を食べるか、家からお弁当を持ってくるかを、日単位で選べるんですね。予約はパソコンやスマホでピピッと簡単。ID登録後、管理画面上に公開されている献立や食材を見て、決められるんです。支払いもクレジットカードやコンビニ決済がOK。ああ、なんて現代的なんざましょ。便利なシステムです。

成長期の子供の身体をつくる、大切な昼食。
「校区を超えて中学を選びたい」「中学受験をしたい」など、学校選びのときは「給食」も選考ポイントのひとつに加えてもいいかもしれませんね。

次回は打って変わって、ユニークな学校給食をご紹介したいと思います! お楽しみに。

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