高校の選び方・決め方9つのポイント|失敗しない志望校の選び方

公開日:2024年9月25日

このコラムでは、高校受験を控える受験生と保護者の方へ「高校の選び方」について詳しく解説します。また、高校を選ぶための予備知識や高校を選ぶ際のポイント、やってはいけない志望校の決め方、高校情報の収集方法についてもご紹介します。

目次

高校を選ぶために必要な予備知識

高校選びは、受験生にとって人生の大きな選択です。自分に合った高校を選ぶためには、各学校の特徴や自分の希望をしっかり理解することが大切です。
まずは、高校の種類や選び方の基本的な知識を身につけることから始めましょう。

1. 男子校・女子校・共学の違い

高校には、男子校女子校、そして共学の3つのタイプがあります。それぞれの違いやメリット・デメリットを知り、自分に合った環境を選びましょう。

男子校、女子校

男子校や女子校は、同性だけの環境で学ぶため、異性の目を気にせず学業や部活動に集中できるというメリットがあります。また、男女別の教育方法や学校行事が充実している点も特徴です。
ただし、異性との交流が少なくなるため、大学進学や社会に出たときに、やや戸惑うこともありえます。

共学

共学は、高校では最も一般的です。男女が同じ教室で学ぶため、多様な人間関係を築くことができ、社会性を身につけやすい環境です。
学校生活の中で異性との自然なコミュニケーションが図れるため、将来の人間関係にも役立ちます。ただし、異性との関わり方に不安がある場合は、環境に適応するまで時間がかかることもあります。

2. 高校の種類と特徴

高校には、公立、私立、国立、中高一貫校、通信制高校など、様々な種類があります。それぞれの特徴を理解し、自分に合った高校を選びましょう。

公立高校

公立高校は、地域の教育委員会が運営しており、学費が比較的安いのが特徴です。
カリキュラムは文部科学省の指導要領に沿っており、地域に密着した学校生活が送れます。部活動や学校行事も盛んで、地元の友達と一緒に学べるメリットがあります。

私立高校

私立高校は、独自の教育方針やカリキュラムを持ち、特色ある教育を行う学校が多いです。
公立高校より学費が高くなる傾向がありますが、進学実績や特別なプログラムが充実している場合が多く、自分の興味や将来の目標に合わせた学びが可能です。

国立高校

国立高校は、国が設立した高校で、学費は私立よりも安く、公立高校と同じくらいです。
全国からの受験生が集まることもあり、国際的な視野を持つ教育が行われることが多いです。少人数制で質の高い教育を提供することが特徴です。

中高一貫校

中高一貫校は、中学と高校の6年間を一貫して学べる学校です。中学受験を経て入学する場合が多く、高校受験の勉強やプレッシャーに縛られず、余裕のあるカリキュラムで学べます。6年間を見据えた教育が可能なため、深い学びが期待できます。

通信制高校

通信制高校は、登校日数が少なく、自分のペースで学習を進められる点が特徴です。
多様な学び方ができるため、趣味や習い事などとの両立がしやすい環境です。不登校の経験者や、学び直しを希望する社会人にも選ばれています。

チャレンジスクール、エンカレッジスクール、オルタナティブスクール

これらの学校は、特定のニーズや背景を持つ生徒を対象にした教育機関です。
例えば、チャレンジスクールは進学や就職に向けてのサポートが充実しており、エンカレッジスクールは生活面でのサポートが手厚いです。オルタナティブスクールは、一般的な学校教育に馴染めなかった生徒に対して、個別の学習計画を提供し、自分らしく学べる環境を整えています。

高校の選び方|9つのポイント

高校選びは受験生と保護者にとって非常に重要な決断です。自分の学力や将来の目標に合った高校を選ぶことで、充実した学校生活を送ることができます。
ここでは、失敗しない高校選びのための9つのポイントを詳しく解説します。

1. 自分の学力に見合っているかを確認する

まず、自分の学力に合った高校を選ぶことが大切です。
無理して難関校や学力ギリギリの高校を選ぶと、入学後の授業についていけなくなる可能性もあり、学力レベルが合わないと逆にやる気が削がれることもあります。
自分の偏差値や過去の入試データを確認し、自分の学力と照らし合わせながら、挑戦校、実力最適校、合格安全校のバランスを考慮しましょう。

2. 校風や教育理念をチェックする

高校ごとに「校風」や「教育理念」は大きく異なります。
大学進学重視の進学校や、部活動に力を入れている学校、自由な校風を持つ学校など、自分が通いたい学校の雰囲気や考え方をしっかりと確認しておくことが大切です。
学校見学やオープンスクールに参加して、実際に学校の雰囲気を体感し、自分に合っているかどうかを判断しましょう。

3. 学校の設備や環境をチェックする

高校の学習環境が充実しているかどうかも重要ポイントです。
教室や図書館、自習室の設備、IT環境、体育館やグラウンドの広さ、実験室の充実度など、自分の勉強や校内活動に必要な設備が整っているかも確認しておきましょう。
また、校舎の清潔さや周辺環境の安全性も学校生活を快適に過ごす上で大事な要素となります。

4. 特別なコースや教育プログラムの有無をチェックする

多くの高校では、進学に特化したコースや国際教育プログラム、専門学科など、独自の教育プログラムを提供しています。
自分が希望する将来の進路に合ったコースや、興味のある分野のプログラムがあるかどうかを確認しましょう。
特に、医療や工業、商業、芸術など、特定の分野に強みを持つ学校では、その分野でのキャリア形成がしやすくなります。

5. 部活動の充実度を確認する

高校生活では、学業だけでなく、部活動も大きな役割を果たします。
自分が続けたい部活動や、新しく挑戦したい部活動があるかを確認し、その部活動の実績や活動内容も調べておくと良いでしょう。ただし、強豪校の部活に所属することで、自分の技術を磨くことができる一方で、練習が厳しく勉強との両立が難しくなる場合もあるため、バランスを考えることも大切です。

6. 通学時間や交通アクセスを確認する

3年間通うことになるので、毎日の通学が負担にならないかを確認することも重要です。
通学時間が長すぎると、体力的に疲れてしまい、勉強に集中できなくなる可能性があります。また、電車やバスなどの交通手段の利便性や、通学路の安全性も考慮しましょう。
自宅から無理なく通える範囲にある高校を選ぶことが望ましいです。

7. 学校周辺の治安と環境を確認する

学校周辺の治安や環境も高校選びの重要な要素です。
特に、部活などで下校時間が遅くなる場合や、放課後に外で活動することが多い場合には、周辺環境の安全性を確認しておきましょう。
また、学校周辺に勉強できるカフェや図書館、リフレッシュできる公園など、勉強や休息に適した場所があると便利です。

8. 進学実績や就職実績を確認する

高校選びにおいて、進学実績や就職実績は非常に重要です。
希望する進路に向けてどれだけのサポートが受けられるか、過去の卒業生の進学先や就職先を参考に調べておきましょう。
特に大学進学を目指す場合、指定校推薦の枠がどれだけあるかや、どのような進路指導が行われているかを確認することもポイントです。

9. 学費や修学旅行費などの費用を確認する

公立高校、私立高校、国立高校などによって学費は大きく異なります。
学費の他にも、修学旅行や部活動にかかる費用、制服代、教材費など、トータルでどれくらいの出費が必要かをあらかじめ確認しておきましょう。
特に私立高校では、特別なコースやプログラムに参加する場合の追加費用が発生することが多いため、家計に与える影響を十分に考慮しておくことが大切です。

やってはいけない志望校の決め方6選

志望校選びは、慎重に行うべき重要な決断です。自分の希望や将来の目標をよく考えずに決めてしまうと、後悔することにもなりかねません。
ここでは、やってはいけない志望校の決め方を6つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

1. 仲の良い友達と志望校を合わせる

友達と同じ高校に行きたい気持ちはわかりますが、志望校は自分自身の将来を見据えて決めるべきです。友達と志望校を合わせると、自分に合わない環境に身を置いてしまう可能性もあります。
高校での目標や環境は友達とは違うことが多いため、自分の学力や興味、進路を第一に考えましょう。

2. 学校や塾の先生や親の言いなりで決めてしまう

先生や親の意見は参考にすべきではありますが、結局、高校に通うのは自分自身です。
先生や親が勧める学校が自分に合っているとは限りません。特に進学先を一方的に押し付けられると、自分のモチベーションが下がってしまうこともあります。
自分自身の将来を見据え、しっかりと自分の意志を持ち、納得のいく選択をしましょう。

3. 模擬試験の偏差値だけで決めてしまう

偏差値は学校選びの目安にはなりますが、それだけで決めてしまうのはお勧めできません。
偏差値が高い学校が必ずしも自分に合うとは限りません。また、偏差値だけで選んでしまうと、学校の雰囲気や教育方針が自分に合わない可能性があります。
偏差値だけを重視するのではなく、自分の興味学校の特色にも目を向けましょう。

4. 知名度や制服の良し悪しだけで決めてしまう

学校の知名度や制服のデザインは、高校選びの一部でしかありません。
確かに、学校のブランドや制服は興味を引きますが、それだけで決めてしまうと後悔する可能性もあります。
高校生活は、3年間という長い時間を過ごす場所であり、「自分にとって学びやすい環境であるか?」といった、自分自身との相性が最も重要です。外見だけでなく、中身もしっかりと確認しましょう。

5. 「家から近い」という理由だけで決めてしまう

通学時間が短いというのは確かに魅力的ですが、それだけで志望校を決めてしまうのはお勧めできません。
自宅から近い学校が自分にとって最適な学校とは限りません。通学の利便性も大切ですが、学校のカリキュラム教育方針学習環境をしっかりと考慮して決めましょう。

6. 学校見学に参加せず、よく調べないで決めてしまう

学校説明会やオープンスクールに参加しないで志望校を決めてしまうと、実際に入学した後に「イメージと違った。。」ということが起こりがちです。
パンフレットやウェブサイトの情報だけではわからないことも多いため、実際に学校の雰囲気や生徒の様子を体感することが大切です。
学校見学や学校説明会は、自分に合った学校かどうかを見極める絶好の機会です。候補の高校は、是非、積極的に参加してみましょう。

高校の選び方|情報収集の方法4選

高校を選ぶ際、正確で多様な情報を収集することが大切です。さまざまな情報収集方法をバランスよく活用し、納得のいく高校選びを進めていきましょう。複数の視点から情報を得ることで、自分に最適な学校を見つけることができるでしょう。

1. インターネット(学校のホームページやSNS)を使って調べる

インターネットは、手軽に多くの情報を得られる強力なツールです。
学校の公式ホームページには、教育方針、カリキュラム、部活動、進学実績などの基本情報が掲載されています。さらに、SNSでは在校生や卒業生のリアルな声や学校生活の様子を知ることができ、学校のリアルな雰囲気を感じ取ることができます。
最新の情報やイベントの告知も、高校のホームページやSNSを通じて確認できるので、定期的にチェックすることをお勧めします。

2. 進路指導の先生や先輩の意見を参考にする

学校の進路指導の先生や先輩の意見を聞くことは、信頼性の高い情報を得る良い方法です。
進路指導の先生は、過去のデータや経験に基づいたアドバイスをしてくれるため、志望校の選び方や試験対策に役立ちます。
また、先輩からは実際の学校生活や授業の様子、部活動の雰囲気など、リアルな体験談を聞くことができます。身近な先輩の意見を聞くことで、自分が感じている疑問や不安を解消できることもあります。

3. 学校説明会やオープンスクールに参加する

実際に学校を訪れて、学校の雰囲気や設備を体感することは非常に重要です。
学校説明会やオープンスクールに参加すると、授業の見学や部活動の様子を直接確認でき、教職員や在校生との交流を通じて、学校の特色や魅力を詳しく知ることができます。
パンフレットやインターネットだけではわからない部分も、実際に現地で感じとることで、自分に合った学校かどうかをより明確に判断できます。

4. 受験案内を書店で購入して調べる

書店で販売されている受験案内や進学情報誌も、有益な情報源です。
これらの書籍には、各学校の基本情報、偏差値、入試の過去問題、進学実績などが掲載されており、インターネットとは異なる角度から学校を比較検討できます。
特に、試験対策や入学後の学費、学校行事の詳細など、細かな情報も掲載されているため、最終的な判断にも役立ちます。

まとめ

高校選びは、受験生にとって将来を左右する重要な決断です。自分の学力や興味、将来の目標に合った学校を選ぶためには、情報収集を丁寧に行い、慎重に判断することが大切です。
今回紹介したポイントや情報収集の方法を参考に、納得のいく志望校選びを進めていきましょう。自分に合った学校で、充実した高校生活が送れることを願っています。

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