【第96回】「教科書苦手」は書体のせいかも!?
自分にぴったりの「じぶんフォント」で読解力UP!

教科書苦手」は書体のせいかも!?
自分にぴったりの「じぶんフォント」で読解力UP!

こんにちは! ヤスコです。

みなさんの中には「ウチの子、教科書読むのが苦手で……」とか「本を読んでも内容が頭に入ってこない」などとお悩みの方はいらっしゃいませんか?

それはもしかしたら、能力の問題ではなく、文章の「書体」が合っていないことが原因かもしれません。書体とは、ふだんみなさんが読んでいる文字の形のことで、別名フォントとも呼ばれています。

たとえば、次に紹介するのは、ある料理の作り方を紹介する文章です。まったく同じ文章ですが、上下でフォントを変えています。どちらのほうがカンタンそうに見えるでしょうか?

そう、こちらはお馴染みカップラーメンの作り方。

どんな文字を読みやすいと感じるかには個人差もありますが、下の「丸ゴシック体」のほうがカンタンそうに見えた人も多いと思います。上の「明朝体」は新聞などのちょっと硬めの記事に使われていますよね。逆に「丸ゴシック体」は、主にネットやSNSなどの柔らかいコンテンツに使われています。

読みづらい文字だと、内容が頭に入ってこなかったり、同じ行を何度もたどってしまう・・・。実はそんなリスクがあるようなのです。

ここに目を付けたのが、大手印刷会社の大日本印刷(以下、DNP)。9月22日に画期的なサービスをリリースしました。

その名も「じぶんフォント」。

それぞれの人にとって、読みやすい文字の形(=フォント)を提供することで、文字の読み書き力の向上を目指すというプロジェクトだそうです。

実際に、DNPのサイトでは自分にあったフォントを見つける「読字体験」をすることができます。

じぶんフォント

このプロジェクトの発端は、ディスクレシアの人を含む「文字の読み書きに困難がある人」にも見やすく読みやすいフォントを提供すること。ディスクレシアとは、知的能力に関わらず文字を読むのが困難な学習障がいのこと。日本では、学校で教育を受ける年齢の児童の約8%がこの症状にあたると言われているそうです。

「じぶんフォント」では、東京工業大学の朱心茹(しゅ しんじょ)助教授の研究をもとに、ディスクレシアの人たち向けに開発されたオリジナルのフォントが3種類あります。

本好きだけど、読むのが遅いヤスコ。

読みやすい書体を探すべく、実際にDNPのサイトで試してみました。

こんな感じで、左右の書体から「読みやすい」方をどんどん選択していきます。

ちなみにこの設問1つ1つの例文は、小説のストーリーとして繋がっているので、読む楽しみもあります。くぅー、心憎い!

気に入ったフォントは、ネット購入することもできます。学習に使うタブレットや、電子書籍のフォントを変えれば、これまで以上に文章読解力や書く力が向上するかもしれません。

ヤスコは診断ですすめられた「秀英丸ゴシック L」というフォントに変更したところ、文章の内容が驚くほどクリアに頭にはいってくるようになりました。

文章の読み書き。あきらめる前に、ぜひ試してみくださいね!

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