【第56回】女優・田中律子さんの「小学校にヨガ授業を!」発言から感じる、未来型教育への新しい兆し

【第56回】女優・田中律子さんの「小学校にヨガ授業を!」発言から感じる、未来型教育への新しい兆し

突然ですが、みなさんは「ヨガ」をしたことがありますか?
去る4月29日、女優の田中律子さんが東京のお台場で開催された「ハワイ・フェスティバル2019」のトークショーで、「小学校にヨガの授業をつくりたい!」と発言。これがちょっとした話題になりましたね。

田中律子さんは、タレントとして活動しながらヨガインストラクターの資格も持っています。テレビの取材に対して、ヨガの魅力を「自分の体と対話できる」「自分で自分をメンテナンスする時間ができる」と語っていました。

そもそも「ヨガ」とは、サンクスリット語で「つながり」を表す言葉。呼吸や姿勢、瞑想を組み合わせて、緊張をほぐし、安らぎを得るという目的があります。だから、スポーツの得意・不得意に関わらず、誰でも楽しむことができるんですね。

私、ヤスコも初心者が教わる「太陽礼拝」という動きにチャレンジしたことがあります。感謝とともに太陽に祈るというものなのですが、ゆっくり呼吸に集中しながら体を動かしていくと――頭の中がからっぽになって、伸びている筋肉や心の状態に意識が向いたりするんですよね。

■子どもがヨガから得られるメリットとは?

子どもたちにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

ヨガの専門誌「ヨガジャーナル」のサイトでは、「子どもたちにとってヨガが必要な8つの理由」という記事の中で、その必要性を解いています。いつくかピックアップしてみると…

1. 自分自身でストレスに対処できるようになる
2. 有酸素運動、筋力トレーニングなど、バランスよく体を鍛えることができる
3. テストや勉強に必要な「集中力」を育むことができる
4. スマートフォンやパソコンで乱されがちな、睡眠を整えることができる

などです。まさか勉強にも効果があるとは、ヨガの可能性は偉大ですね。

■全員参加か、選択制か?

実はアメリカでは、すでにヨガを授業科目に取り入れる動きが出ているとか。
しかし、キリスト教やユダヤ教など、多宗教の人たちが集まるお国柄のため「ヒンドゥー教という一つの宗教のしきたりを、強要するのはいかがなものか」と反発の声があがることもあるそうです。

日本でも、「親子ヨガ」などのイベントが小学校で開催されていたり、学校向けのヨガプログラムを開発するスクールも出てきました。今後、日本で暮らす外国人が増えてくる中で、このようなアクティビティの取り入れ方には、「参加・不参加は個人が自由に選べる」など多文化への配慮が必要となってくるでしょう。

しかし、「精神を整える」というスキルは、今までの小学校授業にはあまりなかった視点です。未来型の教育――名付けるなら「学校教育2.0」ということで、今後も新しい視点の教育が出てくるでしょう。それを親として取捨選択できる目も、磨いていけるといいですね!

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