【第54回】ミセスやすこの「話題のトピックス“3分”つまみ食い」「3年A組」の脚本家・武藤将吾さんが考える“ヒーローの役割”とは?

【第54回】ミセスやすこの「話題のトピックス“3分”つまみ食い」「3年A組」の脚本家・武藤将吾さんが考える“ヒーローの役割”とは?

もうすぐ卒業シーズン。こんな時期にグッと盛り上がるのが「学園ドラマ」ですよね。校庭で満開のサクラと、仰げば尊しの歌声――。想像しただけでウルッときてしまうヤスコですが、みなさんの卒業式の思い出はいかがだったでしょうか?

学園ドラマといえば、歴代のヒット作にも『3年B組金八先生』『白線流し』『GTO』など、さまざまな顔ぶれが思い出されます。そして今クールでまさに注目株とされているのが、日本テレビ系で放送中の『3年A組-今から皆さんは、人質です-』でしょう。

あらすじをザックリ説明すると、ある高校に赴任してきた3年A組の担任教師・柊(ひいらぎ)が、クラスの生徒全員を人質に取って、恐怖に満ちた「最後の授業」を行うというもの。このクラスで自殺した少女の“加害者”を追求することから、授業は始まります。加害者が名乗り出なかった場合、クラスの中から新たな犠牲者が出る――。

こう聞くと、バイオレンスやホラーを思い浮かべられるかもしれませんが、ストーリーが進むごとに様相は一転。

「いじめや自殺には、直接的な加害者だけでなく、多くの人が”知らずに”加担している」「安易な気持ちでSNSにアップロードした写真や動画が、誰かの一生を狂わすことになる」

立てこもり犯=悪役だったはずの担任教師が、文字通り命を削って、現代の子たちに気づいてほしいことを熱弁し、問題だらけだった生徒たちも変化していくというドラマティックな展開となります。法を犯し警察に追い込まれていく先生は、はたして「ヒーロー」なのか「悪」なのか?

つまり「なにが正しくて、なにが間違っているのか」をテレビの前のわたしたちも考えさせられる構成なんですね。最終回の卒業式を全員が無事に迎えられるのか――現実とリンクしてハラハラさせられる演出も、心憎いこと限りなし!なのです。

■石ノ森章太郎の『仮面ライダー』が原点だった

で、この物語。最近にしてはめずらしく、小説やマンガなどの原作がありません。テレビドラマ用に1から書き起こされたお話なんです。

それだけ気合いの入った作品。いったい、どんな想いから生まれたのでしょうか?

ある意味で原作者ともいえる、『3年A組~』の脚本家・武藤将吾さんのインタビューに、印象的な言葉がありました。実はそのインタビューとは、2017年末に、とある「仮面ライダー」映画の公開を記念して行われたもの。武藤さんは、特撮ドラマ『仮面ライダービルド』の脚本家さんでもあったんですね。『3年A組~』の伏線として、特撮ヒーローの舞台裏が多く登場するのにもうなずけます。

さて、インタビューでは、「脚本家という”書き手”にとって、仮面ライダーの魅力は何か?」という質問が出てきます。それに対する武藤さんの答えに、『3年A組~』につながる想いを感じることができるのです。

武藤さんは、
“僕にとって「仮面ライダー」とは、石ノ森章太郎先生の描かれた原作コミックの印象が大きく、かなり強い影響を受けています”と語りつつも
“最初の『仮面ライダー』の魅力って、ヒーローにあたる存在が悪の組織と出自を同じくするという部分だと思います。正義と悪は本来「表裏一体」で、裏を返せば、ヒーローになるためには何が必要なのか、というテーマに説得力を持たせることができるんです”
(『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』ビルド武藤将吾&エグゼイド高橋悠也の脚本家対談 – 夏映画ビルドの伏線、ライダーを書く魅力に迫る 2017/12/09 マイナビニュース)

冒頭の担任教師が起こした「人質事件」も、まさに正義と悪が表裏一体。彼が最後に「ヒーロー」で終われるためには何が必要なのか――。また当然のことながら、地球を救うだけがヒーローではありません。わたしたちに置きかえてみれば、家族や友人を笑顔にする人や、日常の課題を解決する人だって、同じぐらい貴いこと。

絶対的な正解がなく、状況がめまぐるしく変わっていく現代で、「大切な人のヒーロー」でいられるためには、どうしたらいいのでしょう。その答えを「自分で考え、導こうとするチカラ」こそが、“悪”と闘うための“最強の武器”なのかもしれませんね。

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