日別アーカイブ: 2018年6月4日

【第40回】家庭や職場ですぐ使える! アメフト部騒動から学ぶ「ペップトーク」の大切さ

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【第40回】家庭や職場ですぐ使える! アメフト部騒動から学ぶ「ペップトーク」の大切さ

みなさん、こんにちは!最近ニュース番組を見ていると血圧がやや上がる、日本大学出身のヤスコです(苦笑)

日大って超マンモス校なので、卒業生もあまり帰属意識はないのですが、連日あそこまでひどい会見を見せられているとさすがに響きますね。トホホ……。

そう、みなさんご存じ、「日大アメフト部の反則問題」のこと。日本大学の選手が、対戦相手だった関西学院大学の選手に対して、大ケガをしかねない悪質なタックルを仕掛けたことが事の発端でした。今では、日大側のコーチや監督が、選手に対して「相手にケガをさせてこい」と仕向けたのではないかと疑問視されています。

「そんなつもりで言っていない」など、コーチや監督は責任逃れに必死なようにも見えましたが、いずれにしてもチームの権限を握るオトナたちから、「相手の司令塔を1プレー目で潰せば出してやる」とか「できませんでしたじゃ済まされないぞ」、「坊主にしてこい」などと言われたら、学生も追い詰められてしまいますよね。これじゃ、いわゆるパワハラです。

……と、ここまでは、どのメディアでも取り上げている話。

今回は、「この騒動から、わたしたち親が学べること」を考えていきたいと思います!

■言葉の選び方ひとつで、「ヤル気」は0にも100にもなる

アメフト問題のニュース解説を見ていると、ときどき飛び出すのが「ペップトーク」というキーワード。日本のスポーツ界を変える考え方として注目されているようですが、どうやら「子どもの教育」にも応用できそうです。飲み物のペプシみたいで何だかおいしそうですが、いったいどんな「トーク」なのでしょうか?

NHKなどの解説サイトを調べてみると、「スポーツの指導者が、選手のパフォーマンスを上げるためにかける言葉」とのこと。「Pep=元気」という意味から、パワハラのように選手を脅すのではなく、励ますことでヤル気を出させるアプローチなんですね。もともと、アメリカでは1940年代から研究が進んでいたとか。

以下に、ペップトークの簡単な例をあげてみますね。
もしあなたが選手だとしたら、どちらの言葉に「がんばろう」と思えますか?

・「転ぶなよ!」→ 「慎重にいけば大丈夫だ!」
・「相手は強いから、差をつけられるな!」→ 「いい経験になるから、全力でぶつかってこい!」

前者も後者も相手を想うからこその言葉なのですが、
前者は「失敗」や「ネガティブ」に、後者は「成功」や「ポジティブ」にフォーカスしています。たとえば、道ばたの看板を見ながら歩いていると、自然とそちらに寄って行ってしまうように、人間には「意識をした方向」に行動してしまう習性があるんですね。だから、「ポジティブ」な言葉で方向付けてあげるんです。

これは、親子の会話にも置き換えられます。ぜひ、子どもの気持ちになって読んでみてくださいね。

・「なんだこの成績は!」→ 「君ならもっとやれるはずだよ」
・「どうしてがんばらないの!」→「これをやり遂げたら、きっと成長するよ」
・「何度同じことを言われれば分かるの!!」→「前の失敗から学んだことは、何かあるかな?」

仕事や職場での会話に置き換えても使えます。

・「大事なプレゼンだから、ミスをするなよ」→ 「ミスをしてもいいから、魅力を存分に伝えてきなさい」
お子さんの習慣や仕事のコミュニケーションを変えたい方。は、この「ペップトーク」を試してみてはいかがでしょう? 言い方を変えるだけなのでコストもかかりません。まずは1週間トライしてみて、変化の兆しが見えたらめっけもん! きっと、家庭や学校、職場に笑顔が増えるはずですね!

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